土曜日,お昼前,突然携帯が鳴る。

ぼくの携帯はほとんど鳴ることがない。携帯はいつもどこでも鳴るものだろうから,突然という副詞は相応しくはないのだろうけれど,ぼくの場合には的確な使用方法なのだ。彼の電話はいつでも突然だ。真夜中とか,朝早くとか,こんな変な時間とか。彼は学習塾を経営している。他にもいろんなものを経営しているのだが。

彼の質問,今回は三角関数だった。答えがでない・・と。ぼくがわざわざLINEをPCに入れたのは,彼の質問に応えるためで,そのために彼はダブレットを贈ってくれた。・・・彼はコロナの土曜日。まじめに仕事をしている。まじめな男なのだ。彼の名誉のために付け加えると,彼は文系である。にもかかわらず生徒からの質問には的確に応えてやりたいと思うタチなのだ。いいヤツなのだ。

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