遠い昔。ぼくらは遠くまで行くんだと語った。

たぶん具体的な距離も時間も考えてはいなかったんだ。そんなこと考えもしなかったんだ。けれど、ぼくらは突然気付かされる。ずいぶん遠くまで来てしまったことに。時が流れてしまったことに。

蠍座の女

先日、彼女の誕生日。あと30分を残すときになって誕生日おめでとうのメールを送った。失念していたのだ。雑事に追われていたのだ。40年間一度も忘れていたことなどなかったのに。彼女の旦那にどんなに嫌がられようと、うらまれようと、軽薄を演じてきたのに。事実は・・といえばもう7年も顔をみていない。つづく物語は語れない、記せない。僕の物語には書けないことが多すぎるのだ。